ヒスイ加工その他忙しくて、ヒスイ拾いの成果報告サボりのみどりです。
今回はミュージカル観劇報告
去る5月29日(水)、ソワレ(夜公演)で劇団四季の「浅利慶太追悼公演第2弾“ジーザス・クライスト=スーパースター”」を観てきました。
たしか、私が初めて観たのは、高校生の頃です。
その時は、今蚊取りノーマットのCMに出ている(笑)山口祐一郎さんがジーザス、ユダを沢木順さん、マグダラのマリアを保坂知寿さんが演じていました。
このミュージカルは、1971年に、『オペラ座の怪人』『キャッツ』で有名な、アンドリュー・ロイド・ウェバーが作曲したミュージカルで、イエス・キリスト(英語読みでジーザス・クライスト)の最後の7日間を描いた物語です。
神の子である、イエス・キリストを、非常に人間的に描き、ただ悟りを拓いて布教して歩いた聖人としてでなく、人々の罪をその身に負い、磔となる運命に、「神よ!なぜ、私が死なねばならないのか?」とか、神への信仰に依らずに、ただわがままに病気や怪我を治して貰おうと群がる民衆に、たまらず「自分で治せ!!」と叫んでしまうシーンまであり、初演当時は敬虔なキリスト教団体からクレームがあったとか。
しかし、もともとキリスト教徒でなかった私には、聖書の通りのエピソードとして、「人々の病気や怪我を癒し、人々の罪を負うために磔刑にされ、3日後に甦った」と、あり得ない奇跡物語のように聞かされるよりは、よほどこのミュージカルの方が、キリストが何を謂わんとしているのかがわかるようでした。
12使徒のひとりのはずが、人類の裏切り者として語られていた、ユダ。
彼も、なぜ裏切りまでしてしまったのか、むしろ誰よりもジーザスを愛し、崇拝していたはずなのに。
そんなイエスやユダのみならず、当時の支配者側であり、イエスを処刑したピラトの悩みなども絡んで、それぞれの人間関係や苦悩を描いている。
それも、全編が曲と歌で綴っているために感情移入しやすく、なのに曲でない普通の台詞はほぼなく、それが、現代の人と一線を隔している効果もあるようで、ほんとうに良くできたミュージカルになっています。
映画や本場での演出とかなり違う、日本版の舞台演出は、劇団四季の演出家として長年日本のミュージカルの基礎をつくりあげてきた浅利慶太さんがてがけており、昨年亡くなられたので、今回は追悼公演としての再演でした。
功績を偲びつつ、素晴らしい舞台に、感動をいただきました。